FC2ブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

そろばん女房 弾いて候。

体調が優れなかったので、母のリハビリついでに内科を受診した。

渡された予約表には、29歳10カ月。と名前の横に記されている。

29歳と10カ月。

おお。

あと2カ月もすれば10の位は3となり、めでたく30の代に乗る訳だ。


小学2年だったか3年だったか。

算数の授業でそろばんのはじき方を学んだ。

そんなに何時間も授業があった覚えは無い。

基本を学び、応用し、小テストをして終わり。というような

形式的なものだったように思う。

そろばんは地獄だった。

なぜならそろばんの珠を、どうしたって一つずつ数えてしまうし、

5の珠が上にあるから、それを下ろすと下の1の珠を数え直して、

10の位に珠が3つあるから、30と…いちにいさん…

一の位の珠の左側に進むとマイナスになるのかな??

む??右に足して…左に足す??引く??珠を??

そろばんの珠、ひし形で綺麗~

一番端から数えたら全部で何珠あるのかなぁ~

いちにいさんしぃ…

珠が通してある木の棒は竹ひごかな???

わたしは祖母のそろばんを使っていたので骨董並みのそろばんである。

造作が美しい上に使いこまれて飴色の木の質感がたまらない。

算数が苦手な上に、そろばんのモノ事態が気になって授業に集中できない。

先生は待ってくれないので、問題はどんどん進むがひとつも頭に入ってこないので

冷や汗をかきながらとにかくこっそりメモ。

えええええと、3+1+6+18+… 18ですと!?

当てられたが最後。

結局暗算も筆算も苦手なので正解を出せずにまた変な汗をかく。

わたしは授業にまったく集中できず、いつも妄想や落書きや

要らぬことばかりしていたので、このように即興性のある授業はすこぶる苦手であった。

上に算数。

地獄。


そろばんの珠をひとつずつ弾くように、歳をひとつずつとり、

今年は10の位の珠をひとつ、弾くこととなる。

あれだけあるそろばんの珠の中の、1の位の珠5つと、10の位の珠5つで、

人の人生は終わるのである。

10の位の珠なぞ、さて、これから先いくつ弾けるのか。


あら、坊主の説教みたいになってしまったわ!



お客様の中にはご家族で来てくださる方もたくさんいらっしゃる。

中には高齢のおじい様、おばあ様を連れて親子何代かで来てくださる方も。

おじい様おばあ様が、お父様お母様であり、娘さんやお孫さんは

おじい様おばあ様が結婚し、子供を育てたから、その子供や孫たちに連れられて、

色々なところにお出掛け出来るのだ。

しかも歩くことや食べること、全てに時間がかかるけれど、

それでも一緒にお出掛けするほど愛されて大事にされて、尊敬されている。

素晴らしいことであるし、はて、私がもしこのまま年老いたら…

もはや金を積むしか外出の機会など無い。

その金も無いとなれば…

まぁ、いいか。引き籠れば!


そのおじい様やおばあ様が、まれに

ここに来たことあるなぁ~

住んどったことあるなぁ~

とおっしゃることがある。

事実では無い。

ご家族もすみませんすみません。などと恐縮してくださるが、

とんでもございません。

事実ではないけれど、懐かしんで何かを思い出して頂けたなら幸いであるし、

そんなおじい様おばあ様を温かくとりなすご家族の様子はとても愛おしい。



パンダちゃんと妹と何度か旅行に行ったが、奈良に行ったと言い張ったことがある。

奈良の町の石畳を歩いたり、バスを乗り継いだり、美術館に行ったりしたではないか!

と詳細な思い出を語るのに、供に旅行したはずの二人は絶対に行っていないという。

鹿がたくさん居たし、糞をよけて歩いたし、料亭の様な家々の並ぶ坂道を歩いたではないか!

あまりにしっかり思い出を語る姉の様子に、いよいよか…!と身構える家族の焦りは計り知れない。

しかし話せば話すほど辻褄が合わなくなり、

新幹線のチケット手配や、お店を空けた日を考えれば、奈良旅行の是非は明らかである。

おかしいなぁ。

妄想も極まればリアルトリップも成すがまま!である。


おじい様おばあ様はきっと幸せなんだろうなぁ。と思う。

現実かそうでないかなど、意味は無い。

そばに戯言を丸まま受け入れてくれる家族が居る。



こんなことを日々考えている内に、時は刻一刻と女としての賞味期限を縮め、

家族の素晴らしさを自身の日々に見つけるにつけ、

結婚の二文字が向こうの方からぐぐぐぐぃ!と迫りくるが、

はて、そんな気配がまったくしないのだから困ったものである。


そろばん算段も色恋算段も

向き不向きはあれど努力次第。

妄想と現実の狭間で、ゆるゆると重い腰を上げたり下ろしたり。

今はとにかく念ずれば通ず。

南無南無…。

弾いた珠がひとつふたつ。

彼方の誰か、あの人に

嫁いでゆきたい、そろばん女房。

珠が上下に行ったり来たり。

周囲の心配をよそに、今日もただ平和に過ぎゆくのでありました…。





夜景柿の木



























関連記事
スポンサーサイト

comment

管理者にだけ表示を許可する

やっぱり!?

そろばん嫌よね~
もう嫌だわ~ 笑
小さい時のことって、結構覚えとるよね!

わたしも

そろばん、私も苦手でした。
やり方が分からず、テスト中も先生に教えてもらった記憶が(笑)
同じ苦手な記憶でも、こうやって素晴らしい日記にできるなんてすごい(^∇^)笑
11 | 2018/12 | 01
Su Mo Tu We Th Fr Sa
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31 - - - - -
プロフィール

KIKO&YVAN

Author:KIKO&YVAN
 cafe KIKO&YVAN
  since2011

愛媛県西条市野々市84-1
TEL/FAX 0897-57-8988
OPEN 11:00~18:00
CLOSE 火・水・木

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。